幌加駅跡
国道から少しそれた所に、ひっそりと残っていました。 ホームと側線も含めてレールが残っています。 後から本を読むと駅舎の土台も残っていたようですが、この季節は夏草が生い茂って発見できませんでした。
糠平湖畔と音更川のコンクリート橋梁群
この路線の名物になっているコンクリートアーチ橋群です。 コンクリート橋は戦前から戦中にかけて鉄資材の節約で多く作られたそうですが、現地で作ることができるという理由も大きいのではないでしょうか。 今のように、橋桁を運ぶ大きなトレーラーも広い国道もない訳ですから。 「コンクリート製」というと無味乾燥なイメージですが、長い間風雪に耐えてきたアーチ橋は美しく、立派な近代産業遺産です。
士幌駅跡
付近はすっかり痕跡がなくなっていましたが、駅は記念物として保存されていました。 美しい木造駅舎で内部には備品が、構内の施設もほとんど当時のままに残されていました。
とても廃線に見えないコンクリート高架橋群
川の所では路盤が単線の幅しかないことを除いて、新幹線のものにも見劣りしない立派な高架橋です。 建設当時は国有鉄道という立場で、採算だけで建設の是非を考える訳にはいかなかったのでしょうが、コレを僅か11年で捨てなければならなくなったとは、鉄道ファンの私ですら計画にムリを感じます・・・。
コンクリート桁と鋼製ガーダーをつないだ長大橋梁
途中には、こんな立派な橋梁もそのまま残されています。 1964年に先行開業した区間なので、少しは風景に溶け込んでいるようでした。
橋梁に続く大築堤
この付近は農地になっていないので、立派な築堤も崩されずに残っていました。 川を渡っていく気動車の姿が目に浮かびます。
奥行臼駅跡
駅舎も構内配線も、当時のままに保存されています。 説明板や周辺の手入れの状態を見ても、地域の方の鉄道への愛着が感じられ大切にされているのがわかります。
厚床駅のターンテーブル跡
標津線のものではありませんが、起点の厚床駅にあったもの。 現在は、かつて機関区があった大きな分岐駅だったことが信じられないほど、寂しい駅になっています。
別海駅付近の西別川にかかる橋梁
歩行者専用の橋に再利用されていました。 前後には線路跡の面影は残っていませんでしたが、遺構がそのまま有効に利用されているのはうれしいことです。
第一幾品川橋梁跡 (未成区間)
未成区間にあり、一度も列車が渡ることのなかった橋梁ですが、その姿は古代ローマの水道橋を思わせるものです。 昭和14年に完成したそうですが、戦時体制下でこの山中にこれだけのものを建設した苦労は想像を超えています。 みごとな10連のコンクリートアーチ橋ですが、現在は、国道にかかる部分の橋脚2本が撤去されています。
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